卒業シーズンになりました。
昨年は我が家の長男も小学校卒業の年でしたが、3月2日に全国一斉に臨時休校となり、卒業式ができるかどうかもわからない状況となりました。
しかし、先生方のおかげで何とか広い運動場を使って最少人数での式を行うことができました。
全員マスク着用で涙を流しながらの歌やメッセージ、とても印象に残る卒業式となりました
校長先生は卒業生に向けて
「みなさんこれからの人生の中で、たくさん大変なことに出会っていくと思います。しっかり前を向いて夢や目標を持って頑張ってください」と言われていました。
コロナ禍いう状況で、本当に先の見えない不安の中で、大人の心にも響く言葉でした。
浄土宗の教えも、しっかりと目標を持って人生を歩んでいきましょうという教えです。
極楽浄土を目標として、南無阿弥陀仏のお念仏を称えるのです。
ありがたい事に「南無阿弥陀仏」と心を込めて1回でも10回でもお称えすれば、必ずだれでも阿弥陀さまが極楽浄土にお救いくださるという教えです。
しかし1回でも10回でも必ず救われるという教えなのに、なぜ毎日お念仏を称えなければならないのか?そんな矛盾を感じることはありませんか?
それは、私たちがすぐに大切な事を忘れてしまうからではないでしょうか。
人生うまくいっているときは、極楽浄土や仏さまの存在は特に必要ないと思うこともあるかもしれません。
しかし、今回のようにコロナウイルスが流行し「病」や「死」ということが身近にやってきた時、ようやく健康や命の尊さに気づかされます。そして、当たり前と思って過ごしてきた一つひとつが有り難いということにも気づかされます。
そんな無知である私たちの事を、いつでもどんな時でも心にかけてくださっているのが阿弥陀さまなのです。
お念仏を称えたからと言って、コロナがなくなるわけではありませんし、感染しないわけではありません。
しかし、この状況が自分の力ではどうしようもないとわかった時、あなたを決して見捨てない、必ず救うと言ってくださる阿弥陀さまの存在がこれほど有り難いことはありません。
迷い多いこの世だからこそ、お念仏を称える生活を。
しっかりと進むべき道を見失わないように、阿弥陀さまを頼りとして一歩一歩この人生を共に歩ませていただきましょう。
ひたすらに まっすぐに 南無阿弥陀仏