気候の良い時期になりましたが、大阪では三度目の緊急事態宣言が発令され、せっかくのゴールデンウィークも自粛生活になってしまいました。
鯉のぼりは元気に泳いでいますが、うちの子ども達はクラブも習い事も中止で、遊びに行く場所も閉鎖され、おとなしく家で過ごすようです。
1月2月も我慢をして、やっと解除されたと思ったらまた我慢の生活に逆戻り。先の見えないコロナの状況でストレスもたまり、不安やイライラを感じている人も多いのではないでしょうか?
情報の多い時代ですので、テレビやインターネットに振り回されて不安になり、心が疲れてしまうこともあるでしょう。イライラを抱えすぎて、そのイライラを他の誰かにぶつけて、悪循環になってしまうこともあるでしょう。
私たちは心の余裕がなくなると正しい判断ができなくなってしまいます。
仏教では偏らない心で過ごす事が大切ですよと説かれます。
正しく物事を見つめなさいということです。
正しいという字は「一」に「止」と書いて「正」という字になります。
このような時だからこそ、一度立ち止まって物事を正しく見つめていくことが大切ではないかと思います。
道に迷った時、あてもなく進んでしまうと、どんどん深みにはまってしまうことがあります。
目的地を見失い、方角が分からずにどっちに進めば良いのか、分からなくなることがあります。
自分が迷っていることに気づき、一度立ち止まって冷静に自分の場所を知るだけでも、次に進むべき道が見えてきます。
人生に迷ったときも同じように一度立ち止まってみると、また見えてくるものが必ずあるはずです。
お寺では毎朝のお勤めを大切にしています。阿弥陀さまの前で手を合わせる時、自分の心の中の「イライラ」や「不安」、「楽しい」「うれしい」など、その時の心の状態を知ることができます。どんな自分であっても目の前にいらっしゃる阿弥陀さまがいつもお守りくださり、善き道へと導いてくださっているのだと知ることで、また新たな一日を始めることができます。
マスクをつけた生活は、呼吸が浅くなり心も不安定になってしまうそうです。
30分に一度は深呼吸をした方が良いそうですよ。
一度立ち止まって、大きく息を吸い込んで、南無阿弥陀仏。
良い一日になりますように。